遺伝型式とは、生物の性質である形質が子孫へ遺伝する時のパターンを、身体的特徴に着目して分類したものです。この遺伝型式を特定することは、身体的特徴を掴むだけでなく、疾患関係にも有効活用できます。
例えば、自分が疾患を持っている場合、それが兄弟姉妹や子孫へ遺伝する可能性を推測することができるのです。これを推測することで、疾患に備えてどのような心持ちでいるべきかということや、疾患を正しく理解することに繋がります。
この遺伝型式と疾患への理解向上に役立っているのが、遺伝カウンセリングというものです。これは、専門的で難しい遺伝や疾患に関する理解を手助けするための医療行為にあたります。
例えば家族など、自分に一番身近な人が遺伝性の疾患にかかった場合に、自身が発症する可能性や、未来の子孫に遺伝するリスクがあるのではないかと考え、不安になる人もいるでしょう。
そういった不安を取り除くために、疾患の正しい遺伝可能性や、具体的にどのようなことに注意すべきなのかを説明するためにあるのが遺伝カウンセリングです。
専門知識ばかりだと、わからないことだらけで漠然とした不安に陥ってしまいかねません。そうならないためにも、疾患への正しい理解を深め、きちんと対策するための手助けとなる医療行為がとても大切なのです。
疾患を治療するためには、薬の投与など肉体的な医療行為はもちろん必要になります。しかし、疾患にきちんと向き合い闘うためには精神的なケアも欠かせません。少しでも不安を払拭し、一日でも早く回復するためにも遺伝カウンセリングという医療行為は必要とされることでしょう。